【徹底解説】TBSの”旧ソ連構成国”という表現にエストニア大使館が抗議 バルト三国とは? 

欧州地図

今日はTwitter上で気になるやり取りがあったので紹介します。

まずは、このツイートとツイートに対する返信をご覧ください。

TBS NEWSの公式アカウントにエストニア駐日大使館の公式アカウントが返信をしています。

内容は、エストニア・ラトビア・リトアニアを”旧ソ連の構成国”と呼んだTBSへの抗議です。

この3カ国は「バルト三国」と呼ばれており、ヨーロッパの北東部に位置しています。

かつては旧ソ連の構成国でしたが、今はそれぞれの国が独立しておりEUなどにも加盟しています。

バルト三国とはどんな国なのでしょうか。

今日は、バルト三国について解説していきます。

参考・出典先→外務省HP(エストニア共和国)

外務省HP(ラトビア共和国)

外務省HP(リトアニア共和国)

1.バルト三国とは

「バルト三国」とはバルト海の東岸に並ぶ、エストニア・ラトビア・リトアニアの3カ国です。

3カ国ともEU(欧州連合)、NATO(北大西洋条約機構)、OECD(経済協力開発機構)、シェンゲン協定(※)に加盟しています。

通貨は3カ国ともユーロです。

ロシアやドイツ、ポーランド、北ヨーロッパ諸国とのつながりが深く、影響を強く受けてきました。

各国の首都は中世の雰囲気が残っており、3カ国の首都の旧市街地は世界遺産になっています。

それぞれの国が独自の文化を形成していましたが、18世紀に次々と帝政ロシアの支配下におかれました。

ロシア革命後の1918年(大正7年)、3カ国揃って独立しますが1940年(昭和15年)にソ連に併合されます。

約半世紀後に東欧革命が勃発し、1991年(平成3年)再び独立を果たしました。

独立後、3カ国は共同歩調を取って経済・外交政策を展開しています。

NATOとは→NATOの記事

※シェンゲン協定とは‥ヨーロッパの国家間において国境検査無しで越境することを許可する協定

2.エストニア共和国 1918年(大正7年)2月24日独立

エストニア国旗

バルト三国の中で最北に位置するエストニア。政治体制は共和制です。

世界的に有名な無料通話ツール「Skype」を生み出した、IT先進国でもあります。

日本で活躍した大相撲の把瑠都関の出身国です。

2-1.概要

エストニアの人口は約133万人(2021年)で、首都はタリンです。

国土面積は4.5万k㎡で、日本の約9分の1の面積になります。

日本とエストニアの時差は7時間で、日本のほうが早く進んでいます。

また、日本からエストニアへの直行便がないため、1ヶ所以上経由しなければ行けません。

所要時間は最短で約12時間30分です。(乗り継ぎ時間含まず)

両国に大使館があり、2021年には日エストニア友好100周年を迎えました。(日本は1921年にエストニアを国家承認している。)

ロシアへの警戒心が強く、EUやNATOとの強力な同盟関係の推進を外交の基本方針としています。

主要産業は製造業、卸売・小売、不動産、運輸、建設などです。輸出・輸入共にフィンランドが最大の相手国となっています。(2020年:エストニア統計庁)

IT先進国でもあり、世界的に有名な「Skype」を生み出し、2008年には首都・タリンにNATOサイバー防衛協力センターが創設されました。

2-2.名物

エストニアの名物は「スルトゥ」と呼ばれる豚肉料理です。

クリスマスの時期には欠かせない料理で、エストニアの家庭ではよく見られます。

豚のもも肉や豚足などを主に使用し、人参や玉ねぎなどの野菜とお塩、ローリエと一緒に煮込み、そこから出るコラーゲンが固まってゼリー状の塊となったものが「スルトゥ」です。

他にも甘くて美味しい黒パンや、栄養満点の豆料理ヘルネ・スップなどがあります。

また、可愛い柄のニット製品やおしゃれな木工雑貨などはお土産として有名です。

2-3.観光

エストニアの国土は小さいですが、中世の面影が残っている場所が多くあります。

その中でも代表的なのが、首都であり旧市街地が世界遺産に登録されているタリンです。

旧市街地に一歩踏み入れると、まるで別世界に来たかのような感覚になります。

タリンは中世ハンザ都市(※)の一つとして栄えた港湾都市で、中継貿易で利益を得て繁栄しました。

ヨーロッパ各国にも中世の建物が多く残っていますが、タリンの建物は保存状態が非常に良く、毎年多くの観光客が訪れています。

また、旧市街地には高度な技を持った職人たちが店を構えており、ハンドメイドの工芸品などを買うことができます。

他にもエストニア最大級の滝・バラテスの滝や、エストニア南部の文化都市・タルトゥなども有名です。

※中世ハンザ都市とは‥12世紀から17世紀にかけてバルト海付近の都市が結んだハンザ同盟の加盟都市のこと

2-4.地図

エストニアについてもっと詳しく知りたい方はこちら→もっと知りたいエストニア

3.ラトビア共和国 1918年(大正7年)11月18日独立

ラトビア国旗

バルト三国の真ん中に位置するラトビア。政治体制は共和制です。

国土の40%以上が森林に覆われており、約4,000の湖があります。

中世の町並みと壮大な自然を感じられる国です。

2-1.概要

ラトビアの人口は約189万人(2021年:ラトビア中央統計局)で、首都はリガです。

国土面積は6.5万k㎡で、日本の約6分の1の面積になります。

日本とラトビアの時差は7時間で、日本のほうが早く進んでいます。

また、日本からラトビアへの直行便がないため、1ヶ所以上経由しなければ行けません。

所要時間は最短で約12時間です。(乗り継ぎ時間含まず)

両国に大使館があり、2021年には日ラトビア友好100周年を迎えました。(日本は1921年にラトビアを国家承認している。)

EUやNATOとの関係強化・維持、東方パートナー諸国への協力などを優先課題としています。

主要産業は運輸・物流です。昔からラトビアは交通の要所にあり、現在に至るまで中継貿易の地として栄えてきました。

自由貿易港・特別経済区の指定、リガ空港を北欧のハブ空港として機能させるなど現在も中継貿易が盛んです。

近年では、情報通信技術やスマートマテリアル(光スイッチ、光ファイバー製品等)などの分野が成長しています。

輸出・輸入共にリトアニアが最大の相手国です。(2020年:ラトビア中央統計局)

スタートアップ支援法により、スタートアップ企業への支援のための各種優遇税制等が整備されています。

2-2.名物

ラトビアの名物は「ロールキャベツ」です。

日本でもよく食べられるロールキャベツはラトビアでも家庭の味として親しまれています。

ラトビアのロールキャベツは日本のよりも大きく、1つでお腹いっぱいになったという声が沢山あります。

豚肉が使われているのが大半で、味は濃くないため優しい味です。

他にも蜂蜜が使われているハニーケーキや、旬の野菜やじゃがいもを使った冷たいスープ・オクローシカもラトビア名物なっています。

ラトビアは、中継貿易の地として栄えてきました。そのため、様々な文化が入り混じっています。

木工雑貨や寒い冬に活躍するミトン、琥珀などがお土産として有名です。

2-3.観光

ラトビアにもエストニアと同じく中世の面影が多く残っています。

首都・リガの旧市街地は独立回復後に復興が行われ世界遺産になりました。

バルト最大の教会・リガ大聖堂やハンザ同盟都市の紋章が描かれているブラックヘッド会館、121mの尖塔を持つ聖ペテロ教会など中世の世界を存分に味わえる建物が多くあります。

ハンドメイドの工芸品や新鮮な肉・野菜・黒パンなどが販売されているリガ中央市場はヨーロッパ最大の市場です。

また、リガの北東約50kmの地点にある「スィグルダ」という街には美しい自然があります。

17世紀の落書きが残っているグートマニャ洞窟、絶景が楽しめるガウヤ川国立公園があり、ラトビアの背膳を楽しむことができます。

2-4.地図

4.リトアニア共和国 1918年(大正7年)2月16日独立

リトアニア国旗

バルト三国の中で一番大きいリトアニア。政治体制は共和制です。

第二次世界大戦の際、リトアニア第2の都市・カウナスでは杉原千畝領事代理が多くのユダヤ人を助けました。

古き良きヨーロッパの雰囲気が残る国です。

2-1.概要

リトアニアの人口は約279万人(2020年1月:リトアニア統計局)で、首都はビリニュスです。

国土面積は6.5万k㎡で、日本の約6分の1の面積になります。

日本とリトアニアの時差は7時間で、日本のほうが早く進んでいます。

また、日本からリトアニアへの直行便がないため、1ヶ所以上経由しなければ行けません。

所要時間は最短で約13時間です。(乗り継ぎ時間含まず)

両国に大使館があり、杉原千畝氏の活躍もあって両国の関係は良好状態を維持しています。

首都・ビリニュスには「杉原モニュメント(早稲田大学寄贈)」があり、日本からの桜が寄贈された辺りは「杉原千畝公園」と命名されました。

EU、NATOとの協力を重視しており、旧ソ連国家の民主化支援も行っています。

主要産業は石油精製業、食品加工業、木材加工・家具製造業、販売小売業、物流・倉庫業です。

国有企業、特にエネルギー部門で大規模な民営化が開始されており、2001年には世界貿易機関(WTO)の一員にもなりました。

近年では、バイオテクノロジーやレーザー産業が盛んでバイオテクノロジーの製造はリトアニアに集中しています。

輸出・輸入共にロシアが最大の相手国です。(2020年:リトアニア統計局)

政府はハイテク産業や付加価値商品に対する投資への各種優遇税制等を行っています。

2-2.名物

リトアニア名物はじゃがいもをたっぷり使用した「ツェペリナイ」です。

肉の周りにじゃがいもを巻きつけた料理で、サワークリームをつけて食べるのが風習になっています。

巻いてあるじゃがいもはもちもちしているため、少ない量で満腹感を感じるそうです。

「キビナイ」という肉の周りをパイで包み焼いた食べ物も名物となっています。

羊肉のひき肉がしっかり入っており、ランチにもピッタリな一品です。

リトアニアで作られているチョコレートはお土産として人気があります。

特に「Rūto」というメーカーのチョコレートは有名で、バラ売りもしてあるのでお土産として最適です。

他にもハーブティーや蜂蜜、リネン、琥珀などもお土産としてあります。

2-3.観光

リトアニアにも中世の面影が多く残っています。特にリトアニアには教会が多いです。

首都・ヴィリニュスの旧市街地は1994年(平成6年)、世界遺産に登録されました。

ヴィリニュスの旧市街地は、ヨーロッパ最大級の大きさを誇るとも言われています。

他にも、シャウレイの十字架の丘、トラカイ城、聖アンナ教会などがあり、中世の世界を味わうことができます。

リトアニア第2の都市・カウナスは博物館が多く、「杉浦千畝記念館」もあり人気の地域です。

世界各地から集められた悪魔が展示されている「悪魔博物館」もおすすめです。

2-4.地図

5.まとめ

今日はバルト三国について解説しました。

バルト三国はソ連の構成国でしたが、構成国になる前に独立しています。

今回はTBS NEWSの公式アカウントに、その点で抗議が入りました。

間違っていることにはしっかりと抗議するという姿勢は日本も見習わなくてはなりません。

解説した3カ国は小国ですが、魅力満載の素晴らしい国です。

ぜひバルト三国について調べてみてください。

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