1月14日、公益財団法人「野球殿堂博物館」が2022年野球殿堂入り通知式を開き、3人の殿堂入りを発表しました。
プレーヤー部門から2名、特別表彰から1名を選出しました。
プレーヤー表彰は2019年の立浪和義氏以来3年ぶりです。
今日はプレーヤーの2人について見ていきましょう。
目次
野球殿堂入りとは?
野球殿堂は、日本の野球の発展に大きく貢献した方々の功績を永久に讃え、顕彰するために1959年に創設されました。
殿堂入り後は、野球殿堂博物館内の殿堂ホールに表彰レリーフが掲額されます。
表彰項目は、大きく分けて競技者表彰と特別表彰の2つで、競技者表彰はさらにプレーヤー表彰とエキスパート表彰に分かれています。
対象者・選考方法は以下の通りです。
競技者表彰(プレーヤー表彰) | 競技者表彰(エキスパート表彰) | 特別表彰 | |
対象者 | 現役を引退したプロ野球選手で、引退後5年以上経過した人。 その後15年間が選考対象。 | ①現役を引退したプロ野球のコーチ、監督で、引退後6ヶ月以上経過している人。 ②現役を引退したプロ野球選手で、引退後21年以上経過した人。 | ①現役を引退したアマチュア野球の競技者(選手、コーチ、監督)で、選手は引退後5年、コーチ、監督は引退後6ヶ月以上経過している人。 ②プロ及びアマチュア野球の審判員で、引退後6ヶ月以上経過している人。 ③プロ及びアマチュア野球の組織または管理に関して野球の発展に顕著な貢献をした人、しつつあるひと。 ④日本の野球の普及及び発展に顕著な貢献をした人、しつつある人。 |
選考方法 | 野球報道に関して15年以上の経験を持つ委員(約300人)が投票。 75%以上得票した人が殿堂入り。 | 殿堂入りした人(約30名)、競技者表彰委員会の幹事と野球報道年数30年以上の経験を持つ委員(約70名)が投票。 75%以上得票した人が殿堂入り。 | プロ野球の役員及び元役員、アマチュア野球の役員、野球関係学識経験者(14名)が投票。75%以上得票した人が殿堂入り。 |

高津 臣吾 | 山本 昌 | |
得票率 | 361票中311票(86.1%) | 361票中307票(85.0%) |
高津 臣吾投手(東京ヤクルトスワローズ在籍、1991年〜2003年、2006年〜2007年)

まずは、高津臣吾氏。
高津氏は日本プロ野球(NPB)、メジャーリーグベースボール(MLB)、韓国プロ野球、台湾プロ野球の4つの野球リーグを経験しています。
日本プロ野球では、『最優秀救援投手(最多セーブ)』のタイトルを4回獲得するなど、ヤクルトの投手陣を支えました。
NPB通算286セーブは歴代2位で、NPB/MLB通算300セーブは史上2人目です。
2005年にはMLBチャンピオンリングを獲得しています。
2019年オフに東京ヤクルトスワローズ第22代監督に就任しました。
大リーグ経験のある日本人が監督に就任するのは、井口資仁氏以来2人目です。
監督に就任してから2年目の昨シーズンは、東京ヤクルトスワローズを日本一に導きました。
登板 | 勝利 | 敗戦 | 勝率 | セーブ | 奪三振 | 防御率 | 投球回 | |
通算記録(NPB) | 598 | 36 | 46 | .439 | 286 | 591 | 3.20 | 761.1 |
山本 昌投手(中日ドラゴンズ在籍、1984年〜2015年、2016年)

2人目は中日ドラゴンズに所属していた山本昌投手。50歳まで現役を続け、NPB史上初の50歳出場・登板を果たしています。
実働期間は29年間にも及び、大半を先発投手として活躍しました。
40歳を過ぎてからも中日の先発陣を支え、数々の投手最年長記録保持者となっています。
2006年には、左腕投手として世界最年長となる41歳でのノーヒットノーランを記録しました。
ラジコンや競馬などが趣味で、野球以外の場所でも度々取り上げられていました。
昨年からはYouTuberにもなり、活躍の場所を広げています。
アカウントURL→https://www.youtube.com/channel/UCnHakIIeeJieEAS6UcWunQg/featured
登板 | 勝利 | 敗戦 | 勝率 | 奪三振 | 防御率 | 投球回 | |
通算成績 | 581 | 219 | 165 | .570 | 2310 | 3.45 | 3348.2 |
まとめ
今日は3人の野球殿堂入りが発表されました。
特別表彰では、首都大学野球連盟を創設した故松前重義氏(享年89)が選出されています。
指導者も対象となるエキスパート表彰は2年連続で当選者なしでした。
エキスパート賞では元阪神のランディ・バース氏、掛布雅之氏、長池徳士氏が多くの票を集めましたが必要数に届きませんでした。
次は誰が選ばれるのでしょうか。
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