2022年北京冬季オリンピック イギリスも外交的ボイコットを表明

ロンドン 景色

こんにちは。

今日は昨日に続いて、2022年に開催される北京冬季オリンピックについて書こうと思います。

アメリカとオーストラリアがすでに「外交的ボイコット」(政府関係者を送らないこと)を決めています。

詳しくはこちらから⇨アメリカ合衆国 2022年北京冬季オリンピックの「外交的ボイコット」を決定(12月8日現在)

この2カ国に追従する形で、イギリスが「外交的ボイコット」を表明しました。

欧州の国の中では初めてのボイコット表明。他の国はどうなるのでしょうか。今日は欧州を中心に見ていきます。

引用:https://olympics.com/ja/news/olympic-winter-games-beijing-2022-top-things-to-know

目次

イギリスのボイコット表明

12月8日、ジョンソン大統領は議会下院で、事実上の「外交的ボイコット」を表明。

北京冬季オリンピックに政府関係者を派遣しないことを決めました。

ボイコットの理由は中国の人権侵害問題

イギリスも中国の人権侵害問題を「外交的ボイコット」の理由としています。

与党・保守党の元党首が「外交的ボイコット」すべきだと求めたのを受け、表明しました。

選手団は派遣するとしています。

イギリスと中国の関係は?

イギリスと中国は戦争をしたり、歩み寄ったりと国家間の関係に波があります。

近年の動きとしては2016年、中国が開業したアジアインフラ投資銀行(AIIB)にイギリスは真っ先に参加。

しかし、中国の人権侵害問題に対する目は厳しく、アメリカやEUと歩調を合わせて非難しています。

EUを抜け、独自路線を歩むことになったイギリスは「外交的ボイコット」を決断しました。

今後、イギリスと中国の関係は悪化すると予想する評論家が多いです。

他の欧州の国は?

イギリスは欧州で初めてボイコットを表明した国になりました。

他の欧州の国はどのような対応を取るのでしょうか?欧州の主要国をまとめてみました。

(この項目内の現在とは2021年12月8日時点のこと)

ドイツ

欧州の中でGDP1位のドイツ。欧州の中で最も中国に近いとされてきました。

現在、ボイコットの意向は示していません。

中国の人権侵害問題に対して消極的な態度でしたが、12月8日に新政権が発足し、「外交的ボイコット」案が急浮上。

新政権は3党連立で、人権尊重や国際法遵守を外交の基本としています。

新政権が誕生したドイツの動きは欧州の中で一番注目されています。

フランス

2024年、パリで夏季オリンピックの開催が決定しているフランス。

現在、ボイコットの意向は示していません。

しかし、2021年10月フランスの議員団が台湾を訪問。台湾との関係強化は、中国との関係悪化を招きました。

3年後に夏季オリンピックを控えているので、これ以上の関係悪化は避けたいところ。

フランス政府としては、難しい判断になります。

ロシア

中国に近く、アメリカや欧州各国と対立しているロシア。

ロシアの報道官はプーチン大統領が、北京冬季オリンピック開会式に正式に招待されたと表明した。

国家ぐるみのドーピング違反によって、ロシア政府関係者のオリンピック参加は禁止されています。

その中での招待は例外で、プーチン大統領が開会式に出席する計画が立てられているとのことです。

イタリア

2026年、冬季オリンピックの開催が決定しているイタリア。

現在、ボイコットの意向は示していません

2021年10月末に中国の王毅外相が訪問。スポーツの政治化に反対するよう求められた。

また、両国外相は会談を開き、2022年の北京大会と2026年のミラノ大会開催を互いに支援することで合意しています。

イタリアは引くに引けない状況になっています。

スイス

国際オリンピック委員会(IOC)の本部が置かれているスイス。

現在、ボイコットの意向は示していません。スイス下院議員の一部や、スイス国内のNGO団体がボイコットに賛同している。

スイスは2021年初頭に中国に対する初の外交戦略を発表しました。中国の人権状況に対するスイスの批判に中国は猛反発。

アメリカとEUは人権侵害問題に関与したとして、中国に制裁を発動したが、スイスは制裁を科さないと決定した。

諸外国の行動を見て動いてきた永世中立国・スイス。今回はどのような動きをするのでしょうか?

EU

欧州を中心に27カ国が加盟するEU。国家ではないが、多くの国が参加している組織なので、今回の項目に入れました。

2021年7月に開かれた欧州議会で、政府関係者の式典招待を断るよう加盟国に求める決議を採択しました。

EUは香港紙・リンゴ日報を廃刊に追い込んだことについて強く中国政府を批判。中国との関係に亀裂が入りました。

ただ、EU加盟国内には中国に近い国もあり、参加の有無は国家単位での決断になりそうです。

まとめ

「外交的ボイコット」の表明はアメリカ、オーストラリアに次いで3カ国目。

アメリカの表明が、イギリスのボイコット決定の後押しをしたんではないでしょうか?アメリカとイギリスは仲が良いですからね。

欧州の代表的国家がボイコットを表明したことで、世界にボイコットの波が広がると思われます。

次にボイコットを表明する国はどこか…。

2022年北京冬季オリンピックまであと3ヶ月。各国の首脳は難しい決断をしなければなりません。

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